『ありがとう』の、罠

就職活動中の面談の鉄板質問。

『仕事をしてやりがいを感じるときはどんなときですか?』

ありがとう、と言われた瞬間に全ての苦労が吹き飛びます。大変なことだけれども、感謝されると嬉しいです。

そんな答えが、正しい答えだろうか。よく聞く言葉だ。

以前はそんな気持ち、ありがとうと言われてうれしい気持ち、は分からなかった。仕事を完了した。ただそれだけのことだ。

それから大分、時間が経って、本気で物事に取り組んで大変な思いをして辛くても、その後に『ありがとう』と言われると、苦労も吹き飛ぶのは本当だし、やってよかったと思うし相当の充実感が得られるものだということを学びました。

秘書という仕事をしていると、ありがとうと言われることは多い。ただ、何のなしにやっていることが、やはり自分の立場でないとできないことも多く、簡単なことでも感謝をしていただける。そして、それはありがたいことだと思う。

一方で、その言葉自体に価値はないのだ、お金は生まないのだとも思う。

秘書についてのメルマガで記事があり、多くの秘書はありがとうという言葉がやりがいだと言う。ありがとう、という上司の言葉ですべてが報われると。

そういう気持ちも、まあまあわかるようになってくる。

一方で、そのような感謝の言葉に騙されてはいけないぞ、とも感じる。

多くの秘書の年収は、高くはないだろう。こき使われてる、そんなこともあるんじゃないかと。

ありがとうと言われて、素直に喜べない私は、天邪鬼だろうか。

ありがとう、といわれるだけで、満足していいのだろうか?と思うのだ。その裏で、たくさんタダ働きしている面もあるのではないか。それ自体が、評価でなくとも成長につながる、そんなふうに考えていければいいと思う。

ありがとうと言われることは、結構なことだ。それは素晴らしいことだ。

一方で、それだけではなく、自分はそのことを通じて何を学んだか?何を得たのか?それは、貪欲につかんでいかなければならないのだ。

それは、待っていても来るものではない。経験は、深化させることができる。それなしには、ただこき使われてるだけなんじゃないかなと思うのだ。

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この記事を書いた人

英語、登山、旅行、考えること

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