”イップス”のことは全く知らず、初めて聞く言葉でしたが、珍しい類のものでは内容でした。
思ったのは、「真面目ってそんなに悪いことなの…?」ということです。

イップスとは、精神的な原因や極度の緊張によって、これまで無意識にできていたスポーツの動作が突然できなくなる症状ということです。原因は精神的なもののがひとつ、もう一つがジストニアと呼ばれる脳疾患ということです。
番組内で紹介されていたのは、ゴルフ選手・テニスコーチ・オーボエ奏者・理髪師・ウェディングプランナー(話し続ける)でした。それぞれ、今までできていた動作ができなくなり仕事をあきらめざるを得ない、周囲の理解があるから続けられている、など状況が出ていました。
精神的なものだけではなく、脳疾患が原因であることもあるようですが、それでも、精神的なものが原因といわれるといつも「真面目・責任感が強い」ということが挙げられている気がします。
真面目でいることの何が悪いんだろう?頑張っているのにだめだなんてどういうこと?って思いますが、そういうことなんだろうか。
頑張ること・責任感が強いこと・真面目であることは、常に我々の美徳であったよね。怠けることは悪であり、勤勉を良しとする。そういう価値観でやってきたし、「頑張ってきた人が損をするなんて、そんな世の中は間違っている」とか言うじゃない。上手にさぼる、とか、手を抜く、とかはそれこそうまく取り入れなければいけないことではあるけれども、それでもまだ、真面目であることは美徳であり続ける。
鬱になるのも真面目な人、責任感が強い人。
大学生の時に、仕事を頑張りすぎて鬱になった社会人が大学にきて体験談を話していた。その時も、「頑張って仕事をして、鬱になった」という文脈でした。
私のように顔面麻痺になるのも、原因は不明だけれども精神的なものもあるだろうからそういうこと?(いろいろ重なってはいたけれども)
「真面目の何が悪いんだ!」だけれども。
悪いんだろうね。
「悪い」という言葉は言い換えたほうがよさそうだけど、
つまり真面目というのは相当体に悪いんだと思う。
美徳なはずなのになあ。
夜更かしはだめ、とかテレビを見すぎるのはだめ、とか脂っぽいものを食べすぎるのは良くない、とかそういうのと同じように、「真面目でありすぎることは健康リスク」になったりするのかなあ。ひどい話だけど、そうなの?
価値観を変えるには時間がかかるだろうけど。
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