カリフォルニア州知事ガビン・ニューサムと、ロサンゼルス暴動の背景

2025年6月、アメリカ・ロサンゼルスで発生した暴動のニュースが世界を駆け巡りました。映像には、警官隊との衝突や催涙スプレー、逮捕される人々の姿…。ただ、なぜこのような事態になったのか、背景が見えづらいと感じた方も多いのではないでしょうか。

私自身も気になったので、少し調べてみました。


目次

暴動の発端は「移民の強制摘発」

6月初旬、アメリカ連邦政府の移民・関税執行局(ICE)がロサンゼルスのファッション地区や店舗に対して大規模な「レイプ(強制捜査)」を実施。100人以上が逮捕されました。

これに反発する形で市民が抗議を開始し、当初は平和的だったものの、次第に一部が暴徒化。警察と衝突し、略奪や放火も発生。ついには、連邦政府がナショナルガード(州兵)と海兵隊まで投入する事態に発展しました。


州知事ニューサムの反発と訴訟

この混乱に対し、カリフォルニア州知事の**ガビン・ニューサム(Gavin Newsom)**氏は強く反発。

「州知事の同意なく軍を投入するのは違憲であり、州の主権を侵害するものだ」として、連邦政府を提訴しました。カリフォルニア州としては、トランプ政権の強硬な治安維持方針に対し、「移民の人権と多様性を尊重する姿勢」を明確に打ち出した格好です。


ガビン・ニューサム知事ってどんな人?

ニューサム知事は、リベラル派の代表的な政治家として知られています。

  • 元サンフランシスコ市長で、同性婚ライセンスを全米に先駆けて発行した人物。
  • 実業家としても活躍しており、ワイナリーや飲食業を手がけてきました。
  • カリフォルニア州副知事を経て、2019年から現職の州知事。
  • 医療制度改革や環境政策、移民保護などに積極的で、「進歩的リベラル」の旗手とも呼ばれています。

教育支援や若者向けの政策にも注力しており、最近ではポッドキャストを通じて保守派との対話も試みているというから驚きです。


西海岸も「リベラルの中心地」

リベラルと聞くと、ニューヨークやボストンといった東海岸を思い浮かべるかもしれません。ですが、実は西海岸もリベラルの拠点です。

カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州はいずれも民主党支持が強く、特に都市部では人権や環境、多様性を重視した政策が広く支持されています。ニューサム知事は、その西海岸らしい価値観を体現する存在なのかもしれません。


最後に:政治は「遠い話」じゃない

ニュースを見て「またアメリカが混乱してるな」と流し見してしまいがちですが、今回の騒動には「国家 vs 地方」「治安 vs 人権」「移民政策」など、私たちの暮らしにも通じるテーマが多く含まれています。

ガビン・ニューサム氏のように、信念を持って発信し行動する政治家の姿勢には、見習うべきところもあるのではないでしょうか。



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この記事を書いた人

英語、登山、旅行、考えること

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