オリジナルな言葉はないと割り切ってみる

切羽詰まっていた。

職場の異動希望申請締め切りが迫っていて、いよいよ書かなければいけない状況でした。

これといった希望もないのに、書かなければならなくてかといって何も書かないとちょっとやばい状況異動申請にいい加減なことは書けないとは思っていて。異動申請にいい加減なことは書けないとは思っていて。

こればっかりはうまい言葉が見つからない。

変な部署にも行きたくないし、かといって強い希望部署があるわけでもない。

いつも適当にやってきけど、いよいよ真面目な言葉と文章を書かなければならないと思ったのだ。

もやもやとしながら、提出日の当日朝になり、ふとひらめいた。

それは親会社が公開している統合レポートに記載してある文章を参考にするということ。

いい言葉がたくさん散りばめられてるじゃないか。

会社のことしっかり見ているというアピールでもあるし、文章を作成するということに限って言えばこれは間違いないと思った。

そして思ったのだ。

オリジナルの文章やオリジナルの言葉というものはない。

うーん、うーんとひねりだした言葉たちもあるけれども、時間も限られているし、そこは巨人の肩にのっかってみない?

★★★

言葉というのは、常に変わり続けるものです。

言葉にも勢力図みたいなものがあって、イケてる言葉や勢いのある言葉もあれば、その言葉を使うこと自体が古いよね、とかアップデートできてないよね、ということもあるのです。

精魂込めて大組織が作り上げた最新レポートには、勢いのある言葉や組織が大切にしている言葉や表現がちりばめられているので、これは使わない手はないな。

世の中的にどうなのよ?というものが仮にあったとしても、組織としては肯定せざるを得ない成果物なのです。

長いものに巻かれるとか、勝てば官軍とか、巨大権力のあらがえなさについては歴史を振り返れば枚挙がない。

で、私の周りの巨大権力は何かというと、親会社なんだな。

そこが使っている言葉遣い、それこそ権力であり、そこに乗っかるという戦法をとってみました。

レトリック(修辞法)というものがあるけれども。

言葉は権力なんだな。その言葉を使うこと、それこそがその権力の側につくということなんだな。

言葉は支配するんだ、人間を。

オリジナルな文章を作るのではなくて、権力に乗っかってみる。

だって、たかが会社の異動申請ですよ。自分の魂を込める必要があるかしら。誤字脱字や文法チェックは欠かせないけれども、悩む必要ある?

言葉も、虎の威を借りる。

ええ、つまりは、パクる。

いいんだか悪いんだか。

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この記事を書いた人

英語、登山、旅行、考えること

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