橘玲の新作小説が出たということなので、早速購入して読んでみました。
現在起きている社会問題のおさらいができるような、タイトルそのまま、社会を「ハック」することをテーマにした小説でとても楽しんで読めました。「早く家に帰って本が読みたい」と思えるような小説に出会えるのは幸せなことだな。本は流し読みをすることがほとんどで、小説でもつまらないと思ってしまうと、飛ばして読むなんてざらにあります。そんななか、じっくりと文体を味わいながら読む小説でかつエンターテインメント、ミステリーも入っていて私好みの本です。この文章を書きながら、ミステリー小説がほかにも読みたくなりました。
暗号資産についてのマネーロンダリングで、税金をどうすり抜けるか海外の犯罪組織を絡めながら話は進んでいく。この、「バグがあるから、ハックする」という考え方はなんだかいいなあと思います。犯罪なのだろうけど、身近なところでも、制度の抜け道を探しておいしい思いをする、ということは弱い労働者としてはこのような考え方をするしかないな、と思うのです。
そういってみていくと、国家というシステムは壮大な堅固なそれを持っているけれども、バグはいくらでもあるわけということになっていて、そういうところをついて生き抜いていくしかないよね、と思うのです。
そう、生き抜くためにはハックするしかないと。
主人公の社会に対しての距離感、少し冷めた視点。そいういうのはとても好きです。
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