《映画の感想》リアル・ペイン~心の旅~

観てきました。なんだか、すごく安全に心にしみる、見てよかったなと思った映画でしたのでレビューです。

ユダヤ人にルーツを持つアメリカ人のいとこ二人が、ポーランドで旅をするロードムービーの一種。終始映画で流れているショパンの音楽が、ポーランドの雰囲気をしっかり出しています。これは、ポーランド礼賛映画でもあると思う。そして、ユダヤ人に捧げる映画かな。

ポーランドの列車、広大な畑、ユダヤ人蜂起の銅像、アウシュビッツ収容所(キャンプといわれていた)。ポーランドの魅力が余すことなく詰まっています。主人公は対照的な性格の二人。明るく人気者だけれども鬱を抱えているベンジーと、優等生風で社交が苦手だけれども幸せな家庭を持つデイビッド。最後にデイビッドが、ベンジーをビンタする。これが本当の痛みってことはすごくわかり、これには涙が出た。自分自身のことで言えば、わたしはベンジーのほうに共感するな。

ベンジーはある意味繊細で、ポーランドの過酷な戦争を生き抜いた人々が自分の祖先にいるのに、こんなに豪勢に旅をしてよいのかと疑問に思うのだ。それは、もちろんナイーブさを含んでいるし私だって学生時代にはそんなこと、何度も思う。世界中で戦争が起こっていて、食うに困る人がいて1ドル以下で生活している人もいるのに、わたしはこんなにのんきにしていていいのかって。今のところの私の答えは、「だからこそ幸せに生きる」なのですけど。平和だからこそできるのだぞと。平和だから、楽しくいられるんだ。だから平和が必要なんだぞって。きっと誰だって平和で笑顔で豊かに暮らしたいでしょう。それのお手本になる。っていうのはどうでしょうか?

こんな、世界中でユダヤ人が微妙な時期にこの映画をリリースするってどんな感じなんだろうとも思いましたが。

映画館では時折笑い声もあり、終始温かく映画体験ができたと思います。見れて良かった映画です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

英語、登山、旅行、考えること

コメント

コメントする

目次